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2025/11/07
今回お話を伺ったのは、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(以下EYSC)に所属するS.K様、N.C様。お二人が、なぜEYSCを選び、トランザクション領域のプロフェッショナルとして新たな挑戦を続けているのか――その理由を伺いました。
(左から:S.K様、N.C様)

お二人が語るキャリアの軸とは

これまでのキャリアの概要を教えてください。

● S.K

私は大学卒業後、日系大手の総合電機メーカーに財務・経理担当として入社しました。M&A管理や売却案件の管理、マネジメントサポート、投資・撤退の判断を行う委員会の事務局などの業務に携わっていました。
2023年に弊社に入社し、現在はTransaction Strategy and Execution(以下 TSE)に所属。グループ会社の再編の構想立案・実行や、オペレーショナルDD、経理財務機能の高度化といった業務に携わっています。

● N.C

私は前職で外資系の証券会社に勤めており、M&Aのアドバイザリー業務に携わっていました。買収を考えているお客様にアプローチしたり、案件を獲得したときはFAとして主幹事としての役回りを担ったりしていました。
今のTSEの業務では、主にpre-dealのDDの段階からpost dealのPMIの段階にて支援を行うため、キャリア全体としてM&Aに関わってはいるものの、関わるフローが変わってきている状態です。

 

今回EYSCをご転職の際に選ばれた理由やきっかけはありますか?

● S.K

前職で投資・売却案件等の管理を担当する中で、案件によって異なる課題に直面したり、幅広い管理が求められたりしました。目標達成に向けてどうすればいいか考える中で、財務だけではない幅広い領域で関わっていきたいと思うようになりました。また、トランザクションベースのキャリアも築いていきたいと考えたこと、カルチャーが一番合ったということで、入社を決意しました。

● N.C

前職では、基本的に払い込み完了までが支援の範囲のため、ディールを通じてお客様が目指していた姿を本当に実現できたのか、確認することが困難でした。その点、TSEの業務では、post dealの目指す将来像の実現に向けた支援ができるため、お客様との向き合い方に関して、今の方が自分に合っていると考えました。

 

助け合いのカルチャーに惹かれて

EYSCにご入社されて感じた前職との違いを、カルチャーも含めて教えてください。

● N.C

助け合いの風土を感じます。前職では自分で見て学ぶカルチャーだったように個人的には感じているのですが、今は上司・同僚・他部署の社員も含め、困ったときにはお互い助け合う環境にあり、過ごしやすく働けるのが、EYSCだと思います。

● S.K

EYSCにはお互いを尊重し合う文化があると思います。発言を否定せずに受け止めてもらえますし、そこから議論が発展していくので、相談や質問がしやすい風通しの良い職場環境です。成果に対して正当に評価される環境があり、自律的に働ける点が魅力です。

 

TSEのプロジェクトの特徴

これまでどのようなプロジェクトを経験されましたか?

● S.K

主に3つに集約されます。
1つ目は、グループ会社再編です。グループ会社の再編案件で、プランニングをしたり戦略を立てたりして、いかに実行していくかの支援をします。
2つ目は、オペレーショナルDDです。よくカーブアウト案件と呼ばれますが、ある会社が事業をほかの会社に売るときの問題点や進め方を、事業・コーポレート双方の観点で検討していく支援となります。
3つ目は、経理財務機能の高度化です。経理財務機能をめざす姿にするにはどうすればいいかについて、考えていくもの。これらは前職の経理業務の経験が生きております。

● N.C

重なる部分が多いのですが、私もグループ会社再編とオペレーショナルDDをこれまで経験しました。グループ再編では、グループ全体としてどのように効率化していくか、従業員の離職を防ぐためには何ができるのか、等お客様と一緒に並走して検討しました。オペレーショナルDDは、売り手サイドとして買い手に対してどうアピールするか、どのような設計を描いていくかという部分を検討いたしました。こういった部分はS.Kさん同様に、前職の経験が生きていると感じます。

 

特に印象深かったプロジェクトについて、教えていただけますでしょうか。

● S.K

いわゆるカーブアウトと言われる案件が印象に残っています。冒頭で申し上げたオペレーショナルDDという業務で、クライアントが事業を売却するにあたり、売却後も円滑に事業を継続するためにオペレーション面を考えていくプロジェクトでした。ディールの中に入っていくうえで、ディール自体のダイナミックなところや面白さを感じられました。スキームも複雑で難しく大変だったのですが、課題は何か、事業を継続するためにはどうすべきかを考えるのがとても面白く、深く印象に残っています。

● N.C

先ほども少し触れた、2年かけた再編プロジェクトです。単純に期間が長かったからというのもありますが、上層部に意見を通すにもなかなか時間がかかるような状況の中、お客様と力を合わせて一緒に頑張ろうという雰囲気になれたことが心に残っています。方向性も度々変わったので、その度にスケジュールを引き直したりと大変だったのですが、それはPMOの方たちも同じなので、一緒に最後まで走り切れてよかったです。

 

その時々の業務によって変化があることは承知の上ですが、1日の大体のスケジュール感について伺えますでしょうか。

● S.K

平均的なスケジュールにはなりますが、始業時間前からメールチェックやその日のやることの整理など、仕事を開始し、午前中に1~2件上司とのミーティングや相談を行います。クライアントミーティングは午後に行うことが多く、平均すると1日1~2件、多いときは3~4件あります。打ち合わせ自体は18時頃には終わるので、その後必要な作業を行い、終業時刻は19時半頃です。

● N.C

1日1回部内ミーティングを行い、パートナーとも相談してからクライアント会議に臨んでいます。今は海外の案件ですので、時差の都合上夜遅くの会議になってしまうこともありますが、基本的に在宅ワークなので合間に家事をするなどフレキシブルに対応しています。このあたりはプロジェクトによってさまざまかなと思います。

 

 

優しく穏やかな社員が多いTSE

TSEでは、どのようなバックグラウンドの方が多いですか?また一緒に働かれている方のお人柄についても教えていただけますでしょうか。

● S.K

バックグラウンドは本当に多種多様です。事業会社出身、コンサルティングファーム出身、監査法人の社員も在籍しておりますし、N.Cさんのように金融系から入社する社員もいます。
人柄については冒頭でも少しお話しましたが、みなさん非常に優しく、穏やかな性格の社員が多いと思います。相談しやすい雰囲気があり、個人よりもチームで成果を出すことを重視する文化が根付いています。

● N.C

私も同じ意見です。カウンセリー・カウンセラー制度というものがあり、スタッフに対してマネージャー階級以上の社員が一人ついてくれます。私の場合は女性のシニアマネージャーについてもらっているので、私生活の悩みや女性特有の悩みについても相談しやすく、もちろん仕事の悩みについても相談に乗ってくれるので、とてもありがたく感じています。

 

 

先ほど、前職での経理や財務のご経験が生かされるプロジェクトにアサインされているというお話もありましたが、そのほか、前職のどのようなご経験が今生かされていると感じますか?

● S.K

経理・会計・財務はどの案件においても重要なテーマや検討事項になりますので、前職での経験が生きているかと思います。ほかには、私が事業会社出身ということで、クライアントの多くは事業会社になりますので、抱えている課題は何か、意思決定のプロセスがどうなっているか等、なんとなくイメージしやすく、業務にも生きているのかなと考えております。

● N.C

私はM&Aが共通事項になるので、M&Aに対する理解度の高さは前職から引き継げています。外資系の前職で英語を活用していた経験があるため、英語のスキルも活かされています。

 

大きなやりがいと幅広い経験が得られる

TSE部門ではどのような経験値を得ることができると思われますか?

● S.K

TSEは比較的裁量を持って仕事に取り組める環境です。案件によってそれぞれ異なるクライアントや上司と関わることで、幅広い経験値を得て自分自身の成長につながるかと思います。

● N.C

今の「幅広い」が、本当にそうだと思います。お客様の悩みや会社のカラーもそれぞれです。制度面の知識や分析時のフレームワーク等、汎用的な知識を身に付けるだけでなく、案件に応じて柔軟に対応していく力が身に付いていくと感じます。

 

お客様と関わっていく中でのエピソードも含め、TSE部門で働くやりがいについてもぜひお聞かせください。

● S.K

再編や機能の高度化のご支援は、比較的長い期間でのご支援になることが多いかと思います。長い期間の中で、お客様と関係を築きながら課題をひとつひとつ解決していくことにやりがいがあります。終わったときに感謝していただけると、取り組みの成果を実感できる瞬間ですね。

● N.C

私も、前のプロジェクトは2年関わったので、終わって感謝されたときはとても嬉しかったです。コンサルと言うと補助役のイメージがありますが、TSEはお客様と目標を共有し、伴走する姿勢を大切にしています。例えば「マネジメントの承認が必要なため、進め方を検討していきましょう」というように、同じ目線で考えられるところがいいですね。

 

今後TSEの中で果たしていきたいと考える役割や、チャレンジしていきたい領域がもしありましたら、教えてください。

● S.K

2つあります。1つ目は、純粋なPMIの案件に携わっていきたいです。2つ目は、今は国内案件が多いので、グローバル案件に携わっていきたいというところですね。

● N.C

私は3つあります。1つ目は英語面。留学経験はあるのですが、外国人相手でも今以上に自信をもって話せるような経験を積みたいです。2つ目は会計領域の知識面。前職で経験はあるもののまだまだ足りないと感じるので、スキルを身に付けたいです。最後3つ目は、DDからPMIまで一気通貫して支援ができるディールを経験してみたいです。

 

ワーク・ライフ・バランス

続いて、ワーク・ライフ・バランスについてです。たとえば残業時間や休みの取りやすさなど、働きやすいと感じる点はありますか?

● N.C

休みはかなり取りやすいと思います。プロジェクトの繁忙期は取れないこともあるのですが、プロジェクトの切れ目や隙間のタイミングであれば、事前申告を却下されることはありません。前職と比較という点では、「この日は休みを取りたいです」と周りに申告しやすいのがとてもいいですね。
今はお客様と会うとき以外は基本的に家で仕事しているので、そのあたりもバランスを取りやすい環境かなと思います。

● S.K

私も、ワーク・ライフ・バランスは非常に良いと感じています。休みも取りやすいですし、基本的にやるべきことをやっていれば過程を問われないため、自宅やオフィスなどで、自由に仕事ができています。当然、踏ん張らないといけないときは残業することもありますが、休みの取りやすさや労働時間など、恵まれているなと感じます。

 

育休・産休の取りやすさだったり、結婚後もお仕事を続けられたりなど、そういった面はいかがですか?

● N.C

男性女性を問わず育休を取得した社員は多いです。もし自分にそういったタイミングが訪れた場合は、頼れる上司がいますので安心しています。

ただ、キャリアの空白期間が出てしまうのはどこの会社やどの国でも一緒ですよね。このあたりが課題だとは思っていて、TSEの枠を越えて女性が働きやすい環境づくりについてディスカッションを交わしたりしています。

 

ありがとうございます。そのほか、社員の皆様が活用してされていらっしゃるような社内制度や福利厚生について、もしご存知であれば補足いただけますでしょうか。

● S.K

はい。男性の育休も非常に取りやすいと思います。最近お子さんが生まれた社員は、基本的に1~2ヶ月、長いケースでは3~4カ月の育休を取得する社員もおります

研修制度についても、グローバルな組織全体で整備されています。受けなければいけない研修時間が決まっているのですが、自分の興味があるものを受けても単位認定されます。資格取得にかかる費用の補助もありますし、知識をインプットするためのサポートがとても手厚いと思います。

現在、プロジェクトチームを超えてさまざまな社員とかかわるために、動いています。例えば今TSEでは、月に一度行われる全体ミーティングの後に食事会を設定したり、女性同士の横のつながりを作るために月に1回食事会を行ったりしています。こういった形で社員同士でつながる場が提供されていることも、相談のしやすさや受け止めてもらいやすさにつながっていると思います。

 

 

皆さんへのメッセージ

最後に、TSE部門にご興味をお持ちの方にメッセージをお願いします。

● S.K

TSEの案件は基本的にクライアントが毎回変わりますし、プロジェクトも、チームも変わります。そういった意味でとても幅広い仕事であり、自分で考えて主体的に取り組めます。専門性や経験を活かして挑戦できる環境ですので、魅力的な仕事だと思います。

 

● N.C

TSE部門は1プロジェクト4~5人と限られた人数のなかで携わるので、一人ひとりが活躍できます。スキルや経験値も得られますし、責任をもって働ける職種です。私自身がEYSCにたどり着いたときのパートナーの言葉を借りると、EYSCには経験を積める環境が整っています。もちろんカルチャーやフィット感は個人によるので、いろいろな会社を見ていただきたいのですが、取り扱う案件の数や種類が非常に豊富なのがEYSCだと思います。