• コンサルティングファーム・FAS
  • 転職ノウハウ
2024/08/16

コンサルティング(以下、コンサル)業界への転職がなぜ他の業界よりも魅力的なのか?

その裏にある理由を私の実体験も踏まえてわかりやすく解説します。この戦略ガイドを活用して、今よりもより充実したコンサルタントとしてのキャリアを掴み取るための第一歩を踏み出しましょう。

1.コンサル業界の魅力

まず始めに、これまでの私のコンサル業界での経験(複数のコンサル会社を経験)を踏まえた、コンサル業界の魅力を紹介します。様々な働くうえでの魅力がありますが、主な魅力として「短期間での大幅な収入アップ」、「キャリアアップと市場価値の向上」、「影響力のある仕事ができるやりがい」の3点が挙げられます。

短期間での大幅な収入アップ

コンサル業界では、成果や能力に応じて短期間での昇進・昇格が可能です。年功序列ではない、実力(成果と能力)主義に基づいていることが理由として挙げられます。一方、事業会社では、年功序列的な考えや制度は減少傾向の側面も徐々に出てきているかと思いますが、コンサル業界と比較すると、昇進や昇格に一定の時間がかかることは避けられないのが現状です。そのため、コンサル業界では、実力を発揮することが出来れば、短期間での大幅な収入アップが可能で、実際にそういった環境、制度が整っています。年下の上司といったケースは何も珍しいことではありません。また男女差もありません。クライアントの課題を解決できるか否かに男女差は関係ありません。

キャリアアップと市場価値の向上

コンサル業界は、様々なプロジェクトに関わることが出来ます。プロジェクトは、同じ仕事を繰り返すルーチンワークとは対照的な、一度きりの特徴ある難易度の高い仕事です。そのため、プロジェクトの経験を通じて、例えば、リーダーシップや問題解決能力を高めることができ、幅広いかつ深い専門知識やスキルの蓄積が可能です。このような濃密な経験は、自身のキャリアアップと市場価値の向上に直結します。私は事業会社にも在籍していましたが、事業会社での3年間の経験をコンサル会社では1年で経験できる感覚を持っています。

影響力のある仕事ができるやりがい

コンサル業界では、若手であっても重要なプロジェクトを担当し、企業の変革に直接影響を与えられるような仕事をできることが魅力の一つです。コンサルタントとして重要なポジション、役割の中で、クライアント企業の戦略立案や問題解決に深く関与することで、クライアントのビジネス成功に貢献するやりがいを感じられます。影響力がある分、責任やプレッシャーもありますが、達成した時の満足感は仕事の醍醐味と私自身は思っています。

2.コンサルタントの支援が求められる成長分野とニーズの裏にあるキーワード

次に、クライアントからコンサルタントの支援が求められる成長分野とニーズを表すトレンドを紹介します。トレンドは、言葉の通り移り変わっていくものですが、この後紹介する分野やキーワードに興味のある人は、コンサル業界への転職にチャレンジしてみる良いタイミングの可能性が高いと言えます。

成長分野

クライアントからコンサルタントの支援が求められる、成長分野のトレンドを3つ紹介します。ここ数年の間にいつかのクライアントの支援をさせて頂く中で、下記のキーワードが何も出てこない企業を探すのは難しいという感覚を持っていますので、コンサルの現場からの生情報として参考にして下さい。

 

デジタルトランスフォーメーション(DX)

海外への事業展開や新しい顧客層へのアプローチを通じたビジネスを拡大、あるいは自社の業務を改善するといった目的を達成するための手段として、デジタル技術を活用する企業が増えています。しかしながら、単なる業務の電子化ではない、デジタルトランスフォーメーションの戦略策定、実行はいずれも難易度が高いと言えます。そういった状況において、自社のリソースだけでなく、高い専門性と豊富な経験のあるコンサルタントへ計画立案、実行支援を依頼するニーズが高まっています。

 

サステナビリティ
近年注目されているサステナビリティの実現は、営利目的の株式会社、上場企業であっても対応は必須です。しかしながら、各企業は環境問題への対応や持続可能なビジネスモデル構築のノウハウを持ち合わせていないケースが多いのが現状です。サステナビリティ分野に関する、最新トレンド、他社動向、成功事例等を豊富に持っているコンサル会社への期待は高いと言えます。

 

人材戦略・組織改革
少子高齢化を背景に、どの企業も人材不足は無視できないテーマ、課題となっています。厳しくなっていく労働市場の環境下にあっても、多様な人材の確保、活用をしていくためには、人事戦略、組織戦略の見直し、改革が必要になります。より実効性のある戦略と実行支援にコンサルタントを活用していくことは企業として有効な打ち手の一つになります。

ニーズの裏にあるキーワード

具体的な成長分野に対し、ここでは、どの分野にも共通してクライアントがコンサルタントに求めるニーズの裏にあるキーワードを2つ紹介します。

 

価値創造

これまで企業は長引くデフレ経済の中、コスト削減を中心として経営戦略をとってきた傾向があります。しかしながら、コスト削減競争は、競合企業との体力の削り合いになり、利益確保は困難になります。最終的には顧客により良いものを提供できなくなる悪循環に陥ってしまいます。企業が本質的に目指すべき方向性は、顧客にいかに付加価値のあるサービス、製品を提供できるかです。それが企業の持続可能な成長に繋がります。コスト削減はターゲットの選定と打ち手が比較的明確と言えますが、本質的な付加価値を精度高く定義することは決して容易ではありません。近年重要性を再認識されている顧客の要求、ニーズにマッチする付加価値の提供について、コンサルタントは伴奏してクライアントを支援し成功に導きます。

 

複雑性と改革

社会環境、ビジネス環境は複雑化を続けています。企業はより高度で複雑な顧客のニーズや課題に対応するサービス、製品の提供が求められています。サービスのオプション追加や製品のリビジョンアップといったような線形的な改善ではニーズを満たすことができない、あるいは出来ていたとしてもどこかで限界がきてしまいます。つまり、非連続な改革が必要です。イノベーションまで行けるとベストですが、少なくとも、新しいもの、組み合わせにより付加価値が高まるもの等、ニーズに寄り添う変化が必要です。しかしながら、自社のリソースだけで対応することが難しいケースが多々存在しています。コンサルタントはまさに、複雑な課題を解決するための専門知識、戦略、実行を支援することが存在意義と言え、クライアントは信頼できるパートナーを探しています。

コンサルタントにとって必要な「高度な専門知識とスキル」は、クライアントに対して真の価値を提供するための不可欠な要素です。まず、業界知識は特定の市場や競合環境を理解するために重要で、的確な分析や提案を行う基盤となります。次に、データ分析スキルを活用して大量の情報から有益な洞察を導き出し、意思決定に寄与します。戦略的思考を通じて、クライアントの長期的なビジョンを描く能力も欠かせません。また、効果的なコミュニケーション能力により、複雑な情報を分かりやすく伝え、クライアントやチームとの円滑な連携を促進します。最後に、プロジェクト管理能力が、計画を実行に移し、目標を期限内に達成するために重要です。これらのスキルを総合的に駆使することで、信頼を築き、持続的な成果を上げることができます。

3.転職を成功させるために抑えておきたいこと

コンサル業界への転職活動を後悔なく行い、そしてなによりも確実に転職を成功させるためには、転職エージェントの活用と深い自己分析の重要性を理解し、行動に起こすことがキーとなります。

転職エージェントの活用

コンサル業界への転職活動を行う際は、転職エージェントの活用をおすすめします。その理由は以下の通りです。

 

専門的なアドバイス
コンサル業界に精通した転職エージェントが、応募時の履歴書の書き方から面接対策まで、具体的なアドバイスを提供してくれます。転職エージェントは、転職希望者からの面接時の質疑応答内容のフィードバック結果などを蓄積、ノウハウ化しています。そのため、効果的な傾向と対策を事前に準備することが可能となります。

 

非公開求人の紹介
直接、企業の求人サイトから応募する方法ももちろんありますが、一般には公開されていないハイクラスな非公開求人情報を、転職エージェントを活用することで入手できるケースがあります、企業から信頼されている転職エージェントには、そういった情報が提供されます。そのため転職希望者は、実績のあるエージェントを選ぶことが重要となります。

 

交渉のサポート
転職希望者本人が応募先企業と直接、給与などの条件交渉を行うことには、一定のハードルがあります。そういった交渉は未経験の人が多く、ノウハウの蓄積はありません。私は、転職エージェントを通して、年収、サインナップボーナスの交渉を行い、良い条件を獲得できましたので、皆さんにも転職エージェントの活用をおすすめします。

深い自己分析

深い自己分析はコンサル業界に限らず重要なポイントです。しかしながら、高い論理性が求められるコンサル業界においては、一貫性のある説得力のある自己分析を出来ているか否かが面接結果を大きく左右します。以下重要な3要素を紹介します。

 

キャリアビジョンの可視化

基本的なことになりますが、なぜ転職をするのか、転職先企業で短期はもちろん中長期的に何をしていきたいのか、をしっかりと語れるようになっておく必要があります。そのキャリアビジョンの実現が、転職希望者本人はもちろん企業側にもメリットがあることが同時に重要です。

 

自身の強みの把握

これからコンサルタントとして、転職希望先の企業、およびクライアント企業に双方に対してどのような価値を提供できるのかの強みを振り返ります。役割やタスクが出来るの分析で留まらずに、もう一歩踏み込んでそれが本当に価値あるものなのかを深堀して考えることが大切です。

 

これまでの実績の整理

自身の強みの裏付けとなる、これまでの具体的な仕事の成果を振り返り、面接時にアピールできる材料を準備してく必要があります。実績は説得力につながり、また転職希望者が即戦力か否かの

判断材料になりますので、自身の強みとセットで整理しておくことをおすすめします。

4.コンサル業界への転職に関するよくある質問

最後に、具体的にコンサル業界への転職を検討し始めた際によく出てくる疑問に関して、いくつか質問と回答を紹介します。

 

質問A:未経験からコンサル業界に転職することは可能ですか?

未経験からコンサル業界に転職することは可能です。コンサル業界は多様なバックグラウンドを持つ人材を求めていますので、異業種からの転職者も多く見られます。

 

質問B:未経験の場合、年齢の制限はありますか?

基本的にありません。コンサル業界は、年齢などの属性に基づいた年功序列の仕組みではなく、実力(成果と能力)主義に基づいていることが理由として挙げられます。今後は、50代のコンサルタントも増加していくのではとうのが私の所感です。

 

質問C:前職によって不利になることはありますか?

前職がどういった職種かによる不利はありません。あくまでこれまでの実績とその実績を今後活かして価値提供できるか否かが重要となります。あらゆる業界にクライアント企業がいるため、どの業界のビジネスパーソンにもコンサルタントになるチャンスはあると言えます。

 

質問D:学歴によって不利になることはありますか?

コンサル業界への転職は人気があり高倍率です。そのため企業は、優秀な人材を確実に確保するために、同じ経験、実績を持っていた場合は高学歴を優遇することがあります。アナリストやコンサルタントのような若手の場合は、実績よりも能力、ポテンシャルを重視する比重が高いため、学歴がより見られることになります。

 

質問E:どの役職で入るのがいいですか?

アナリストかコンサルタント、あるいは、シニアコンサルかマネージャーなど、どの役職で入るのが良いですか?に関する質問に対する答えですが、思い立ったが吉日になります。もっと経験を積んでから転職しようとは考えない方が良いです。なぜならば、コンサル業界での成長スピードは事業会社のそれよりも早いからです。コンサル会社側から提示されて役職でまずは転職し結果を出していくのが正解になります。

5.コンサル業界への転職にチャレンジ!

今回は、「コンサルティング業界への転職、成功をつかむための戦略ガイド」というテーマで、業界の魅力、成長分野から転職を成功させるためのポイント、よくある質問まで解説してきましたがいかがだったでしょうか?コンサルタントは、どんなバックグラウンドを持つビジネスパーソンにも転職のチャンスがある職種です。ご自身の今後のキャリアアップに向けて、コンサル業界への転職を目指してみてはいかがでしょうか。