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2024/11/03

内部監査業務に従事している方、リスク管理系の部署に在籍している方、内部統制業務に従事している方などは、一度はCIAという言葉をお聞きになったことがあるかと思います。

CIAの注目度が高くなっている理由の1つとして、CIAを取得することが年収アップに関係していることが挙げられます。

CIAで求められる実務経験は内部監査業務に限りませんので、多くの方がCIAにチャレンジ出来るようになっているのも注目度が高くなっている要因といえますが、果たして、CIAを取得することが年収にどのような影響を与えるのでしょうか。

本記事では、「CIA」と「年収」をテーマとしたキャリア形成について解説します。具体的には、CIAを取得することが年収とどのように関係するのか。キャリア形成や昇進・昇格という観点から解説します。

内部監査系の職種に就いていて年収を上げたいと考えている方や内部監査系の職種に転職を検討している方は是非とも参考にして下さい。

そもそもCIAとは?

「CIA」と「年収」の関係性について

・CIAを活用した年収を上げる方法

・英語を勉強する

・英語以外で年収アップに繋がるもの

・筆者の体験談:リスク管理系から内部監査部へ

そもそもCIAとは?

CIAとは、Certified InternalAuditorの略称であり、公認内部監査人という意味です。

内部監査に関する指導的な役割を担っているIIA(The Institute of Internal Auditors:内部監査人協会)が認定する国際資格であり、内部監査人の能力および専門性を証明する目的として1974年より開始されたCIA資格認定試験は、世界約190の国と地域で実施されています。

経営者の内部監査に対する期待値が高まっている近年、内部監査人の能力および専門性を証明するCIA資格の重要性もまた高まっています。なんと一部の上場企業では、有価証券報告書において、内部監査部門にCIA資格保有者が在籍していること、CIA資格取得に向けて積極的に取り組んでいることを開示しているほどです。

とはいえ、CIAを取得しないと内部監査ができないというわけではありませんので、CIAは自身の内部監査の能力や専門性をさらに高めるために取得を目指すという方が多いです。

参照:公認内部監査人(CIA)とは?取得するメリット、他資格比較

「CIA」と「年収」の関係性について

結論から先に申し上げると、CIAを取得すると年収が上がる可能性は高くなります。

何故なら、転職市場においてCIAが必須要件や歓迎要件とする企業が多く、市場価値が高いからです。また、CIAは内部監査の専門的な資格であることから、企業によってはCIAに合格することが昇進・昇格に繋がるケースも存在します。

CIAを取得することは内部監査に関する深い理解を証明することに繋がり、他の内部監査人との差別化要因にもなります。また、CIAは国際資格であることから、世界のどこであっても専門的な内部監査人としてその能力を証明することが出来る点も年収が上がる要因になっていると考えられます。

CIAを活用した年収を上げる方法

「CIA」と「年収」の関係性についてご理解いただいたところで、次はCIAを活用して年収を上げる具体的な方法について解説します。

今からご紹介する方法は必ず全て実行する必要はありませんが、実行できている数が多ければ多いほど、年収が上がる可能性が高くなるため、是非ともご検討頂きたいです。

英語を勉強する

CIAを活用した年収を上げる方法として、まず挙げられるのは英語です。

日常会話できるレベルまで英語力を身につけることができると、外資系企業やグローバル展開する企業などで重宝され、年収アップに繋がります。

1つの目安として、TOEIC700点以上もしくは実用英語技能検定準1級以上のレベルに至る英語力を持っていると、市場価値は高まると考えて頂いて良いです。

実際に転職市場においても、英語スキルを必須要件や歓迎要件とする企業が多いため、年収をすぐに上げたい方はまず英語の勉強を行うところから始めると良いでしょう。

英語については独学で勉強しても良いですが、もし英語に苦手意識がある方は、ビジネスマン向けの英語研修プログラムに参加したり、オンライン英会話などで1から英語力を鍛える勉強を行っても良いです。

上記のような手段は、英語が得意な方と比べると習得に時間がかかってしまうかもしれませんが、英語は文法や単語の習得といった基本的な内容を疎かにしてしまうと、後々上級英語に対応できなくなってしまいますので、苦手箇所をスキップするようなことはしてはいけません。

英語とCIAを組み合わせたキャリア形成は、大幅な年収アップの実現に繋がりますので、急がば回れの気持ちで最終的には英語の苦手意識を克服していけるよう、自分のペースで少しずつ取り組むと良いでしょう。

英語以外で年収アップに繋がるもの

英語が出来るようになれば年収アップに繋がると解説しましたが、英語以外にも年収を上げる方法は存在します。

英語は汎用性が高いため、どのような業界であっても英語が出来るようになれば年収アップに直結することが多いですが、業界を絞ったり、特定の実務経験を満たすことが出来ても年収アップを実現させることは可能です。

次は英語以外で年収アップに繋がるものについて解説します。

どうしても英語が苦手な方やどうしても英語の勉強を行うことに抵抗がある方は是非とも参考にして下さい。

英語以外の資格取得

1つ目の方法は、業界を絞った上で、その業界に関連する資格を取得することです。

最たる例は「不動産業界」と「IT業界」が該当します。

不動産業界では、宅地建物取引士や賃貸不動産経営管理士やマンション管理士など、不動産業界で直接役に立つ資格が多く存在します。CIAと合わせてこれらの資格を取得することが出来れば、不動産業界において年収アップを実現させることは可能です。

IT業界では、公認情報システム監査人(CISA)やシステム監査技術者などが該当します。上記と同様、CIAと合わせてこれらの資格を取得することが出来れば、IT業界において年収アップを実現させることは可能です。

また、業界を限定せず、英語のように汎用性のある資格として「日商簿記検定」が該当します。転職市場では、日商簿記検定2級を必須要件としている会社もございますので、もし、英語以外で何から勉強すれば良いか悩んでいる方は、まず簿記の勉強から始めると良いでしょう。

筆者の体験談:リスク管理系から内部監査部へ

筆者はもともと営業系の職種で働いていましたが、営業実績を上げていく中で、チーム全体がコンプライアンスや規程への準拠を疎かにしていたことに違和感を持ち、自ら志願してリスク管理系の仕事を兼務することになりました。

そして、リスク管理系の仕事をしていく中で、より専門性を高めたいと考えるようになり、アビタスのCIA通信コースに申し込み、CIAの勉強をするようになりました。

そして、CIAに全パート合格し、それが社内で評価され、内部監査部に異動となりました。

営業部時代と比較すると、最初はインセンティブが入らなくなった分だけ給料は下がりましたが、CIAを取得して内部監査部へ異動してからは、年俸が上がっただけでなく、CIAの知識を活かして様々な副業にフリーランスとして挑戦するようになり、今では営業部時代より年収を上げることが出来るようになりました。かなり異例な職歴ではありますが、CIAを取得すれば年収が上がる機会が多くなる実感は肌で感じています。

CIAを活かしたキャリア形成を目指そう

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか。

CIA単体で年収を上げることも可能ですが、他の資格や実務経験を組み合わせれば、より高い年収アップを実現させることは十分に可能です。CIAは取得が難しい資格ですが、難しいだけあって、きちんと勉強して取得することができた内部監査人は、様々な内部監査業務を高い品質でこなすことができます。

能力の高い内部監査人が増えることは、監査業界全体で見れば、大変素晴らしいことです。

CIAは市場価値も高いですし、実務において学んだ内容を自社の内部監査に組み込むといったことができるようになると、他の内部監査人との差別化要因にもなります。名刺にも記載することができますので、是非このタイミングでCIAの取得を目指し、プロフェッショナルとしての称号を得ましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。