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2025/04/09

本記事では、「会計事務所」と「求人」をテーマとしたキャリア形成について解説します。

具体的には、会計事務所の求人市場の現状、応募者が注目すべきポイント、そして成功するためのアプローチについて解説します。

会計事務所の求人市場は、経済環境や法改正の影響を受けながらも、安定的な需要を維持しています。特に近年では、IT化の進展や中小企業支援の強化を背景に、業界全体で人材の多様性を求める動きが加速しています。本記事では、そういった背景も踏まえて解説します。

会計事務所への就職・転職をご検討されている方や会計事務所にご興味がある方は是非とも参考にして下さい。

会計事務所の求人市場の現状

会計事務所の求人に応募する際のポイント

・筆者の実体験:会計事務所への転職

会計事務所の求人市場の現状

まず初めに、会計事務所の求人市場の現状について解説します。

会計事務所の求人市場は、税制改正やIT化の進展を背景に拡大を続けています。

特に、人材不足を補うため、未経験者を積極的に採用する事務所が増加しており、ポテンシャル重視の採用が主流となっています。一方で、ITスキルや専門性を持つ経験者は、より高い評価を受ける傾向があります。

会計事務所の求人市場は、近年大きな変化を遂げていますが、その背景には、以下の3つの要因が関係しています。

①税制改正や法改正による業務の多様化

1点目は、税制改正や法改正による業務の多様化です。

税制改正や法改正により、会計事務所が提供するサービスは年々拡大しています。

最近では、税務申告や記帳代行だけでなく、事業承継、M&A、クラウド会計導入支援など、クライアントの多様なニーズに応える必要があり、その多様なニーズは日々増え続けています。

この事から、会計事務所では、専門性を持つ人材だけでなく、幅広いスキルを持つ人材の採用についても進んでいます。

②未経験者の採用拡大

2点目は、未経験者の採用拡大です。

人手不足を背景に、多くの会計事務所が未経験者の採用に積極的です。

特に、中小規模の事務所では、即戦力よりもポテンシャルを重視した採用が増加しており、実務を通じて育成する方針を取る事務所が増えています。

この事から、未経験者が会計事務所で活躍するチャンスが増えていることが分かります。

③ITスキルの活用経験

3点目は、ITスキルの活用経験です。

会計ソフトやクラウドサービスの導入が進んでいる背景から、ITスキルを持つ人材への需要が高まっています。特に、クラウド会計ソフトの操作経験やデータ分析のスキルを持つ人材は、即戦力として評価されやすい傾向にあります。

会計事務所の求人に応募する際のポイント

会計事務所の求人市場の現状についてご理解いただいたところで、次は会計事務所の求人に応募する際のポイントについて解説します。

会計事務所で活躍したいというお気持ちが強いのであれば、会計事務所の求人要件に合った逸材を目指すことがベストです。

その上で、会計事務所の求人に応募する際には、以下の3点を押さえることが重要です。

①事務所の規模と業務内容を確認

1点目は、事務所の規模と業務内容を確認することです。

会計事務所は、大手から中小規模まで規模によって業務内容や求められるスキルが大きく異なります。

例えば、大手事務所では、連結決算や国際税務など専門性の高い業務が中心となる一方、中小規模の事務所では、幅広い業務に携わる機会があります。

このように、会計事務所と一言で表してもその職務内容は様々ですので、自身のキャリアプランに合った事務所を選ぶことが重要です。

②求められるスキルの分析

2点目は、求められるスキルについて分析することです。

求人票の必須要件には、会計事務所が必要とするスキルや経験について記載されていますが、未経験者向けの求人では「コミュニケーション能力」や「学ぶ意欲」などが重視されている場合が多いです。

一方、経験者向けの求人では、税務申告や決算業務の経験が求められることが一般的です。

このように、会計事務所の求人票に応募する前には、会計事務所で求められているスキルと自分の強みを照らし合わせ、準備すると良いでしょう。

③自己PRと志望動機を明確に

3点目は、自己PRと志望動機を明確にすることです。

会計事務所の採用担当者は、応募者の熱意や適性を重視します。そのため、なぜ会計事務所で働きたいのか、どのように貢献できるのかを具体的に伝えることが大切です。

特に未経験者の場合は、「これまでの経験をどのように活かせるか」を具体的に示すと効果的です。

筆者の実体験:会計事務所への転職

筆者はもともと営業職として働いていましたが、数字やデータに基づいた業務に興味を持ち、会計事務所への転職を決意しました。未経験であったため、まずは簿記3級の資格を取得し、面接では、営業経験を活かしてクライアントと良好な関係を築く自信があることについて、アピールしました。

会計事務所に採用後、日々の記帳代行や税務申告補助を通じて会計の基礎を学び、1年後には決算業務を任されるようになりました。営業職時代のコミュニケーション能力が、クライアントとの信頼関係構築に役立ったと感じています。

現在は、税理士資格の取得を目指して勉強中で、将来的には独立を視野に入れています。会計事務所への転職が成功できた理由は、会計事務所の必須要件から求める人物像について分析し、その人物像になるための職務経験を積み、自己PRでアピールできた結果であると考えています。

求人票に合った逸材を目指そう

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか。

会計事務所への就職は、未経験者でも十分に活躍することは可能ですが、それに見合った準備が必要です。まずは、求人市場の現状を正しく理解し、自分に合った事務所を見つけることで、専門性を磨きながら多様なキャリアの可能性を追求することができます。

未経験者であっても、学び続ける姿勢と熱意があれば、成功への道は開けるでしょう。あなたも、会計事務所で新たな一歩を踏み出してみませんか?

最後までお読みいただきありがとうございました。