
20代未経験での経理転職は無謀?採用されるための効果的なアピールポイントを解説!
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日本における新卒採用では、基本的に入社後に具体的な配属先が決まるため、希望と異なる配属となることも多いのが実情です。そのため、20代早々で退職し、例えば第二新卒として転職活動をする人も一定数います。
中でも経理は専門性が身について将来的に転職もしやすいということもあり、第二新卒を始めとして経理として転職したいという方は多くいます。
その一方で、「経理って難しそう」、「未経験で20代でも経理として採用されるのか?」といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
当記事では、20代で未経験の方が経理として採用されることは可能なのか、どのようにアピールするのが効果的なのか、解説をします。
経理とはどんな仕事?未経験の壁は?
経理とは、企業のお金の流れを把握し仕訳として記録する仕事です。
具体的には、以下のような業務があります。
①帳簿管理:収入や支出を仕訳の形で記録し、帳簿を作成・整理をする。
②決算業務:月次・年次の貸借対照表・損益計算書といった決算書を作成する。
③給与計算:従業員の給与や賞与を計算し、支払い手続きを行う。
④税務申告:企業が支払う税金の金額を計算し申告書を作成し、税務署とやり取りをする。
経理の役割としては、企業の経営成績や財務状況を適切に把握し、経営陣に適切な情報を提供したり、法令に基づいて外部の利害関係者に情報開示をすることです。
数字に対する慎重な取り扱いや、法令等の正確な理解が求められます。
経理の仕事に未経験から挑戦する場合、いくつかのハードルが存在します。
まずは、「専門知識の壁」が存在します。経理業務を行う上では会計知識だけでなく、会社法や金融商品取引法、税法といった関連する法律に関する知識が必要になります。
また、よく求人に具体的な実務経験スキルであったり、「簿記2級以上」等の資格要件が書いてあるケースもあり、一般的な営業職等に比べて事前にスキルが要求されているケースが多いことが未経験者から見て壁に感じる部分であると考えられます。
結論、20代で未経験でもアピールの仕方次第で採用される!
結論から言うと、20代で未経験からの経理転職は対策次第で充分に可能です。
その理由を以下で解説します。
20代はスキルではなくポテンシャルを見て採用されるケースが多い
中途採用と聞くと、即戦力人材でないといけない、というイメージがあると思いますが、必ずしもそうではありません。
いわゆる”第二新卒”等、社会に出て間もない社会人がしっかりとした実務経験や知識を持っていて、即活躍できることは少ないでしょう。
確かに30代以降になれば、しっかりとした実務経験があることが前提なので即戦力でないと厳しいですが、20代であれば多くの場合はポテンシャル面を見て、伸びしろがあれば採用されるケースがほとんどです。
そのため、スキルがないからと諦めるのではなく、しっかりと経理職としての自身のポテンシャル面を事前に整理し、適切にアピールすることが重要になります。
20代の武器”柔軟性”と”時間”を活かせる
一般的に20代は社会では若手とされる年齢です。
そのため、まだまだ業務経験や専門性も少なく、逆に言えばまだまだ新しいことを多く覚えられるだけの柔軟性があります。これが30代以降になると、これまでの業務経験が常識となってしまうため、なかなか20代の時ほど素直に学ぶことはできないでしょう。
また、役職も20代の時点では基本的になく、家庭もないケースがほとんどで、責任のない、あるいは少ない立場であることがほとんどでしょう。
つまり、業務そのものや業務外の学習に充てるだけの時間がたっぷりとあることになります。
これらの”柔軟性”と”時間”は他の年代にはない大きなアドバンテージであり、この点をアピールすることで他の候補者を出し抜くことが可能になります。
実務経験がなくても資格でアピールが可能
経理業務は何といっても実務経験が重要になります。
一方、それと同様に会計知識も非常に重要で、これについては簿記資格やUSCPA等で知識を学習することが可能ですし、採用面接の場でも強いアピールポイントになります。
前述した通り、20代は他の年代に比べて自由に使える時間がたっぷりあります。本気で経理職としての転職を考えるのであれば、この自由な時間を会計資格の勉強に充てるのはどうでしょうか。
資格を取るだけでも、知識のアピールだけでなく、本気で経理になりたいという熱意のアピールにもつながり、ぐっと採用可能性が高まります。
20代から未経験での経理転職の対策方法は?
ここまで、20代で未経験の方がアピールの仕方次第で充分経理として採用されうる理由について解説をしました。
ここでは、具体的な対策方法について解説をします。
自身のスキルを棚卸し、身につけるべきスキル等を把握する。
経理職への転職を考える上で、まず最初に手を付けるべきは「自己分析」になります。
これまでの業務経験や自身の素質を振り返り、どのような能力があるか、どのようなことが得意か掘り下げてみましょう。
自己分析を通じて、自分のどういった素質が経理に向いているか、浮き彫りになってきます。
例えば、「細かい数字を使った業務が得意」や「スケジュールの調整が得意」、「チームマネジメントが得意」といったように、経理に活かせる要素は想像以上に多くあります。
これらを棚卸しすることで、自身の強みを明確にすることができます。
棚卸しするだけでなく、そこから自身に足りないスキルは何かを把握し、後述する資格取得等で補う等の準備が必要になります。
会計に関する資格を取得し、会計知識を身につけつつ意欲をアピールする
未経験から経理職にチャレンジする上でネックになることは、やはり経理実務経験がないという点になります。
しかし、経理で必要な会計知識については、会計資格の学習・取得により充分補完することができます。
例えば、「日商簿記検定」は会計の定番資格として知られており、基本的な会計知識を網羅的に学習することができます。
未経験から経理職として転職する場合は日商簿記2級以上の取得を目指して学習しましょう。簿記を学ぶ過程で仕訳や決算書等の基本的な会計知識が身につき、経理実務への理解が深まります。
また、近年ではUSCPA(米国公認会計士)も社会人を中心に人気な資格となっています。日商簿記検定と同様に会計知識が身につくだけでなく、学習を通じて英語力も身につけることができます。
また、資格を学習している・資格を取得している、という事実は、採用側へも「本気で経理職になりたい」という熱意が伝わり、採用されやすくなります。
会計人材に特化したエージェントを利用し、効果・効率的に転職活動を進める。
転職活動を効果・効率的に進めるためには専門化のサポートを活用することが重要です。
中でも、会計や経理職に特化した転職エージェントを利用することにより、未経験者向けの求人情報を効率的に探すことができます。
また、一般的な求人情報サイトでは探すことが難しい未公開求人等を紹介してもらえる可能性があります。
会計人材特化型のエージェントについては以下の記事を参考にしてください。
経理未経験者におすすめの会計資格は?
まず手始めとしては、「日商簿記3級」、「日商簿記2級」あたりがおすすめです。
ただし、日商簿記3級は経理転職でのアピールとしては弱いため、やはり最低でも日商簿記2級までは取っておきたいところです。
また、日商簿記同様に、USCPAもおすすめです。
特にグローバル展開している大手企業で評価されやすい傾向にあり、20代で社会人をしながら取得するケースが非常に多いです。筆者も、20代前半から学習を始め1年半程で合格しましたが、仕事をしながらでも全く無理のないスケジュール感でした。
一方で、税理士や日本の公認会計士はあまり推奨できません。
もちろん、学習し受験することは否定しませんが、経理職になるためであれば税理士や日本の公認会計士資格までは不要でありますし、何よりも日商簿記やUSCPAよりも遥かに難易度が高く、合格に時間がかかります。
元々経理になりたくて資格を取るはずが、目的と手段が逆転してしまう可能性もあります。
学習するにはそれ相応の覚悟が必要です。
“20代 未経験”からの経理転職は事前準備が鍵!転職サポートはAB CAreerで!
ここまでで、20代で未経験からの経理転職は可能か、対策は何か解説をしました。
解説の通り、全く無謀ではありません。ただし、転職成功のためにも事前のしっかりした準備等は必要になります。
準備をする前は「自分は本当に転職できるのだろうか」と思うことも多いでしょうが、準備が進むにつれて「転職できるかもしれない」とどんどん自信がついてくると思います。
また、20代はまだまだキャリアは固まっていないですし、失敗しても充分にリカバリーができる年齢です。むしろ、このタイミングを逃すと、30代以降での経理未経験転職は絶望的になってしまいます。早ければ早いほど良いので、気になる方は早めに一歩を踏み出しましょう。
また、具体的に未経験からの経理求人を探すにあたっては、一般的な転職エージェントではなく、会計人材に特化した転職エージェントを利用するのがよいでしょう。
会計人材特化型のエージェントであれば、多数の会計人材のキャリアを見てきているため、どのようにアピールをすればよいか適切なアドバイスをしてくれる可能性があります。
会計人材特化型のエージェントについては、以下の記事も参考にしてください。
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