
第2新卒が監査法人で活躍するためには?
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本記事では、「監査法人」と「第2新卒」をテーマとしたキャリア形成について解説します。
具体的には、監査法人が第2新卒を求める理由を深掘った上で、その理由を踏まえて第2新卒が監査法人で成功するためのポイントについて解説します。
第2新卒として監査法人に転職することは、キャリアの再構築や専門スキルの習得を目指す上で魅力的な選択肢です。
監査法人は、若手人材のポテンシャルを重視する傾向があるため、会計や監査の経験が浅くても、学ぶ意欲や成長可能性を評価して採用するケースが増えていますので、第2新卒として監査法人に転職することには大きな意義があります。本記事では、そういった背景も踏まえて解説いたします。
第2新卒で監査法人への就職を検討されている方は是非とも参考にして下さい。
・監査法人が第2新卒を求める理由
・第2新卒が監査法人で成功するためのポイント
・筆者の実体験:第2新卒で監査法人へ
監査法人が第2新卒を求める理由
まずは、監査法人が第2新卒を求める理由について解説します。その際、新卒との差別化ポイントも含めつつ、どこがアピールポイントに繋がるかも合わせて解説します。
監査法人が第2新卒を求める理由は、大きく3点ございます。
①若手人材の育成を重視
1点目は、若手人材の育成を重視している点です。
第2新卒は、社会人経験を持ちながらも柔軟性が高く、新しい環境に適応しやすいと評価されており、これが新卒との差別化ポイントとなります。
監査法人は、若手人材を採用することで組織の将来を担う人材を長期的に育成する戦略を取っていることが多いです。特に第2新卒は、フレッシュな視点を持ちつつ、基本的なビジネスマナーや社会人としての責任感を備えているため、即戦力としての期待も高まります。
さらに、未経験者向けの研修プログラムが充実している監査法人では、基礎から専門知識を学び、現場で成長していく環境が整っていますので、Win-Winな関係を築きやすい点が特徴です。
②人材不足を解消
2点目は、人材不足を解消できる点です。
昨今、監査法人は人材不足に直面している傾向があります。特に、デジタル監査やサステナビリティ関連の業務が増加している中で、従来の会計士資格者だけでは対応しきれない領域が拡大しています。
こうした背景から、監査法人は若手のポテンシャル採用を進め、必要なスキルを社内で育成する方針を取ることが増えました。第2新卒は、新卒よりも即戦力に近い立場でありながら、柔軟にスキルを吸収できる点が評価されています。
③前職での職務経験
3点目は、前職での職務経験を活かすことができる点です。
監査法人の業務は多岐にわたっており、従来の財務監査に留まらず、IT監査・リスクマネジメント・ESG対応など、専門分野が広がっている傾向がありますが、その中でも第2新卒は、異業種での経験や視点を監査業務に活かせる可能性が高いです。
例えば、営業職出身者ならクライアントとの交渉力であったり、IT業界出身者ならデジタル監査の視点を提供できる点などが役に立ちます。
若手人材が持つ新しい価値観やアイデアは、監査法人にとって組織の活性化につながります。既存の組織文化に縛られず、新しい視点や柔軟な発想をもたらすことが期待されており、これにより従来の業務プロセスや監査手法に新たな改善の余地を生み出す可能性があります。
第2新卒が監査法人で成功するためのポイント
監査法人が第2新卒を求める理由についてご理解いただいたところで、次は第2新卒が監査法人で成功するためのポイントについて解説します。
転職活動において、第2新卒は他の転職者よりも職務経験が短い点が弱みとなりますが、それを補う強みが若さとポテンシャルです。
強みを全面的にアピールし、監査法人で成功するためのポイントを2点まとめましたので、是非とも参考にして下さい。
①会計知識・監査法人の文化・業務への理解
1点目は、会計知識・監査法人の文化・業務への理解です。
会計や監査の専門知識は、監査法人での業務をスムーズに進める上で不可欠ですが、まずは簿記資格の取得を目指すことが効果的です。
特に、簿記2級以上を取得していると、採用担当者に対して学ぶ意欲や基礎力を示す強力なアピールポイントとなります。その際、独学だけでなく、オンライン講座や専門学校を活用することで、短期間で効率的に知識を習得できます。
最終的には、財務諸表の読み方や基本的な会計用語が理解できるレベルを目指しましょう。
そして、同時にやって頂きたいのが、監査法人の業務内容や企業文化を理解することです。事前に監査法人の公式ウェブサイトや求人情報を調べ、どのような業務に力を入れているのか、どのような価値観を持っているのかを把握しましょう。
これにより、自分のキャリア目標や価値観が監査法人と一致していることを面接で効果的に伝えることができます。
②変化を恐れず、積極的に学び続ける姿勢
2点目は、変化を恐れず、積極的に学び続ける姿勢です。
監査法人に入ってからは、新しい知識やスキルを習得する姿勢が重視されます。そのため、第2新卒の場合、職務経験が浅いことをカバーできるレベルの学ぶ意欲や柔軟性が評価ポイントになります。
転職面接では、過去に困難を乗り越えた経験や新しいスキルを習得した具体例などを挙げて、成長意欲をアピールしましょう。
例えば、前職での業務改善プロジェクトに取り組んだ経験や、新しいツールを習得してチームに貢献したエピソードを伝えると効果的です。
筆者の実体験:第2新卒で監査法人へ
筆者は新卒で広告代理店に就職しましたが、より専門性の高いキャリアを築きたいと考え、2年目に監査法人への転職を決意しました。当時は会計の知識がなかったので、転職活動を始める前に簿記検定に挑戦し、さらに転職エージェントを活用して監査法人の求人情報を収集しました。
面接では、「広告代理店での経験を監査業務にどう活かせるか」を具体的に説明しました。特に、複数のステークホルダー間で調整を行いながらプロジェクトを成功に導いた経験を強調して説明しました。また、監査法人の業務内容についても事前に深く調べ、自分がどのように貢献できるかを明確に伝えました。
転職後は未経験者向けの研修を受けながら、現場での実務を通じてスキルを習得しました。初めは、財務諸表の分析やクライアントとのコミュニケーションに苦労しましたが、広告代理店時代のプレゼンテーション能力や調整力が役立ち、次第に業務に慣れていきました。
第2新卒という立場でも、未経験だからといって諦める必要はありません。自分の強みを活かし、努力を続ければ監査法人でのキャリアは大きな可能性を秘めています。
第2新卒の強みを全面的に活かそう
ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか。
第2新卒として監査法人に転職することは、キャリアの再構築や新たなスキルの習得を目指す上で非常に意味のある選択です。監査法人は、若手人材のポテンシャルを重視し、多様なバックグラウンドを持つ人材を歓迎しています。
転職を成功させるためには、基礎的な会計知識の習得や前職での経験を活かす視点を持つことが重要です。また、学ぶ意欲や柔軟性を示すことで、未経験でも監査法人でのキャリアをスタートさせることができます。
監査法人での経験は、専門知識の習得だけでなく、長期的なキャリア形成において大きな価値を持つものです。第2新卒としての転職を前向きに捉え、自分の可能性を広げる一歩を踏み出してみてください。
本記事が何か1つでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。