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2025/09/17

本記事では、「会計事務所」と「転職」をテーマとしたキャリア形成について解説します。

具体的には、会計事務所への転職がもたらす新しい価値や転職の意義について、解説します。

会計事務所への転職は、単なるキャリアチェンジではなく、自己成長と新たな挑戦の場を提供するものです。経理や税務の専門家として活躍したい人だけでなく、ビジネス全般の理解を深めたい人にとっても、大きな可能性を秘めています。本記事では、そういった背景も踏まえて解説します。

会計事務所への転職をご検討されている方や会計事務所にご興味がある方は是非とも参考にして下さい。

・会計事務所への転職がもたらす新しい価値
・人生を変える「転職」の意義
・筆者の実体験:会計事務所でキャリアチェンジ

会計事務所への転職がもたらす新しい価値

まずは、会計事務所への転職がもたらす新しい価値について解説します。

昨今、会計事務所に勤めるにあたって、会計に関する知識・経験だけではクライアントのニーズに対応することが難しくなってきています。

ですが、逆を言うと、クライアントのニーズに対応するために会得する知識と経験というのは、今までにない新しいキャリア形成の価値をもたらします。

その価値とは、大きく4点ございます。

①ビジネスの核心に迫る経験

1点目は、ビジネスの核心に迫る経験です。

会計事務所の業務は、単なる会計処理や税務申告にとどまらず、企業の経営戦略に直接関与する重要な役割を果たします。転職者にとって、これは企業の数字を管理する人から経営を支えるパートナーへと進化する絶好の機会です。

例えば、クライアントのキャッシュフローを分析し、資金繰りの改善案を提案する場面では、経営者が直面する課題を深く理解する力が求められます。

また、企業の成長フェーズに応じた助言(例:スタートアップの資金調達支援や事業拡大に伴う税務戦略の構築)を通じて、経営者の意思決定を後押しすることができます。

さらに、会計事務所の仕事は経営の多様な側面に触れるため、業界や企業規模を超えた広い視野が得られます。この経験は、他の業界にはない貴重な経験であり、ビジネスの本質を理解する力を育てるのに最適です。

②クライアントとの信頼関係構築

2点目は、クライアントとの信頼関係構築です。

会計事務所で働く醍醐味の1つとして、クライアントとの密接な関係構築があります。特に中小企業や個人事業主を対象とする場合、経営者のパートナーとして、財務や税務だけでなく、事業全般にわたる相談役を担うことがあります。

クライアントとの信頼関係を築くには、数字だけでなく、クライアントのビジネスモデルや業界特性を理解することが重要です。

例えば、製造業のクライアントには在庫管理の効率化を提案し、サービス業のクライアントには利益率向上のための価格戦略を助言するといった具体的なサポートが求められます。

こうした関係構築は、短期的な業務遂行に留まらず、長期的なパートナーシップへと発展することがあります。その結果、クライアントから「この人がいなければ事業運営が成り立たない」と信頼される存在を目指すことができれば、クライアントに新しい価値をもたらすことができます。

③エキスパートとしてのキャリアパス

3点目は、サステナブル会計の支援です。

会計事務所でのキャリアは、単なる会計のプロを目指すのではなく、特定分野のエキスパートとしてキャリアパスを歩みます。

例えば、国際税務に特化することで、グローバル企業の税務戦略を支援するスキルを磨くことができます。また、ITを活用した業務効率化や、クラウド会計ソフトの導入支援に特化することで、デジタル化が進む現代における重要な役割を担うことができます。

さらに、近年注目されているのが、環境や社会課題に配慮したサステナブル会計です。この分野では、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)対応を支援することで、新たな価値を提供する機会が増えています。

人生を変える「転職」の意義

会計事務所への転職がもたらす新しい価値についてご理解いただいたところで、次は、人生を変える「転職」の意義について解説します。

会計事務所への転職は、単なる職場変更ではなく、人生を変える転機となる可能性を秘めています。それは単に会計や税務の専門性を深めるだけでなく、経営者との対話を通じて自分自身のビジネス感覚を磨く機会でもあります。

その会計事務所での経験は、自己成長を促すだけでなく、社会に貢献する喜びをもたらします。

筆者の実体験:会計事務所でキャリアチェンジ

筆者はIT業界で働いていましたが、長年のデスクワークに限界を感じ、「人と会計に関連する仕事がしたい」と考えるようになりました。その際、ITスキルを活かしつつ、より多くの人に貢献できる仕事を模索していたとき、会計事務所の求人に目が留まりました。

会計事務所に応募したのは、クラウド会計ソフトの導入支援を積極的に行う事務所でした。入社後は、ITの知識を活かしてクライアントにクラウド会計ソフトの導入・運用方法を説明する役割を担当しました。その際、IT業界での経験が、クライアントの業務効率化に直結する形で役立ちました。

特に印象的だったのは、ある地方の製造業のクライアントのケースです。経理業務が紙ベースで行われていたため、作業効率が非常に低い状態でしたが、経理担当者に丁寧にクラウドツールの使い方を教え、業務プロセスを大幅に改善することがしました。その結果として、経理作業にかかる時間が半分以下になり、クライアントから「本当に助かった」と感謝されました。

現在は、会計とITの両分野でスキルを磨き、将来的には経営コンサルタントとして独立することを目指しています。

会計事務所でさらなる自己成長を目指そう

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか。
会計事務所への転職は、専門性を高めたい人や新しいキャリアに挑戦したい人にとって、大きなチャンスを提供します。
転職市場の現状を理解し、自分の強みや目指すキャリアに合った事務所を選ぶことで、充実したキャリア形成が可能です。
また、会計事務所での経験は、専門性の向上だけでなく、独立や国際的なキャリアの道を開くきっかけにもなります。
転職を通じて、自分の可能性を広げ、新たなステージへと進んでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。